捏ねないで、混ぜて生地を折りたたむだけでバゲットを焼いてみます。オートリーズ法もとらず生地も捏ねない、なまくらなバゲットです。1次発酵は低温長時間ですが、当然それなりのパンになります。でも利点も多いんです。
まず、手間がかからない、捏ね機を使わなくてよい。それから摩擦係数がほとんど0です。摩擦係数とはミキシング中に摩擦による生地温度が上昇する分ですが、摩擦が少ない分生地温度がほとんど上昇しません。気温の高い夏場には最適な製法です。それからバゲットの加水を上げたい場合、ボールの中で折りたたむだけなので生地は扱いやすいです。家庭で焼くのには便利なやり方です。
焼きあがったバゲットの内層は、大きな気泡が沢山でき、色はクリーム色になります。捏ねてないので食感も軽く、好きな具材をたっぷり挟んで食べるにはとても歯切れのいいバゲットに仕上がっていると思います。今回は練乳ミルクとバターを2:1の割合でブレンドしたミルククリームをはさみました。罪悪感なく食べるためにバゲットを少し細めに成形したらフィセルみたいになってしまいました。